オレンジピールのマドレーヌ
Orange Peel Madeleines
冬は柑橘の実りの季節、国産のオレンジも旬を迎えます。
お正月が明けてひと段落つく頃、1年分のオレンジピールを仕込みます。たくさんできたオレンジピールは冷凍庫で保存して、パウンドケーキはもちろんのこと、クリームに混ぜてロールケーキに、チョコレートをかけてオランジェットにしたりと、季節を通してさまざまなお菓子で楽しめます。
オレンジピールのマドレーヌも定番の1つです。ベーシックなマドレーヌにオレンジピールを加えるだけですが、ピールとシロップが生地になじみ、プラス1以上の美味しさを引き出します。焼きたてはふんわりと華やかな香り、冷ましてしっとりとオレンジピールの味わい。
オレンジピールを仕込んだらぜひ作ってみてください。
材料 | INGREDIENTS
5×8cmシェル型 12個分
・無塩バター 100g(小鍋に入れておきます)
・全卵 90g(約1.5個分)
・グラニュー糖 100g
・牛乳 25ml
・薄力粉 100g
・ベーキングパウダー 小さじ2/3
・オレンジピール 50g
型の準備
マドレーヌ型に無塩バター(分量外)を薄く塗り、強力粉(分量外)をはたいて、使うまで冷蔵庫で冷やしておきます。
◇ マドレーヌ型を使い終わった後は、洗わずに、キッチンペーパーなどで拭きます。こうして何度も使い続けることで、型離れのよい型になっていきます。
下準備
オレンジピールを細かく刻んでおきます。
オレンジピールについているシロップは取り除かずに、そのまま刻みます。
1. ボウルに卵をときほぐし、グラニュー糖を加えます。
2. ホイッパーでざっとすり混ぜます。
3. 牛乳を加えます。
4. ホイッパーで混ぜ合わせます。
5. 薄力粉、ベーキングパウダーを振るい入れます。
6. オレンジピールを加えます。
7. ホイッパーを立ててぐるぐると回すように混ぜます。粉気がなくなり、クリーム状になるまでが目安です。
8. 無塩バターを中火にかけて溶かします。
9. バターがすべてとけたら、熱いうちにゴムベラに当てながら[7]に加えます。
◇ バターが熱いうちに生地に加えてください。ぬるいバターを加えると、生地に馴染まず、焼いている間に分離することがあります。
◇ ゴムベラに当てて入れるのは、ゴムベラをクッションにしてバターを分散させて、生地を荒れさせないためです。
10. バターが生地に馴染むまで、ゴムベラで混ぜます。
11. ボウルにラップをして冷蔵庫 で1時間休ませます。
◇ この状態で冷蔵庫で2〜3日保存できます。
オーブンを190°Cに予熱します
12. オーブンの予熱ができたら、冷やしておいた型に生地を入れます。オーブン(2段の場 合は上段)で13〜15分焼きます。
◇ 市販のアルミカップなど、シェル型でない型の場合は、型の8分目くらいまで生地を入れます。
13. プクッと膨らんだコブがきつね 色になっていれば焼き上がりです。
14. 焼き上がったらすぐに型から外し、網の上で冷まします。
<保存について>
密閉容器や保存袋に入れて、常温で約1週間ほど美味しくいただけます。
Q & A
Q. なぜ生地を休ませるのですか?
A. 生地を休ませるのは2つの理由があります。
1つは、グルテンを抑えるためです。生地をよく馴染ませるためにホイッパーで混ぜると、薄力粉に粘り気の元となるグルテンが生まれます。グルテンが強い状態で焼くと粘り気が強いボワッした膨らみになってしまいます。グルテンの力が弱まることで、ベーキングパウダーによるふんわりとした膨らみになります。
もう1つの理由は、休ませることでグラニュー糖や蜂蜜が生地にしっかり溶け込み、また薄力粉も馴染みます。生地が落ち着くことで、なめらかな仕上がりのマドレーヌに焼き上がります。