レモン ドリズル ケーキ

イギリスのお菓子

Lemon drizzle cake 


時雨、飛雨、涙雨、村雨、春雨、夕立…
雨の多い日本では、季節や降り方によってさまざまに、雨を表す美しい言葉を使ってきました。

イギリスもまた雨の多い国。
イギリスには <レモンの霧雨> という名のお菓子があります。
焼き上がったケーキに小雨を降らせるようにシロップをしっとりと染みこませることから「レモン ドリズル(Drizzle=霧雨)ケーキ」と名付けられました。

見た目はシンプルですが、一口食べるとジュワッと染み込んだレモンの酸味が広がる奥深さ。その味わいの秘訣は、焼きたてのケーキに竹串で開けたたくさんの穴。そこに粉砂糖とレモン汁を合わせたグレイスを上からたっぷりと流すのです。ケーキが熱いうちに流すことで、グレイスが薄く膜を張り、ガラスのように固まります。まるで霧雨が止んだあとの晴れ間にキラキラと輝く水たまりのようなレモンの霧雨ケーキ。
シャリっとしたレモン風味のグレイスがバターケーキをを引き立てる、紅茶にもよく合うイギリスの定番菓子です。

レモン ドリズル ケーキ|Lemon drizzle cake|eat at home.jp

レモンについて
レモンというと夏をイメージする方も多いかと思いますが、旬は冬。国産のレモンは、5月頃に白い花が咲き、10月頃から香りの良いグリーンレモンの出荷が始まります。黄色く色づくのは1月頃。最盛期の2月〜3月には実も大きくなり、果汁もたっぷり。
旬の季節は無農薬のレモンが手に入りやすいので、皮まで使って香り豊かに仕上げるレモンのお菓子を楽しめます。

レモン ドリズル ケーキ|Lemon drizzle cake|eat at home.jp

材料 | INGREDIENTS
18cm 丸型1台分(底の抜けるタイプ)
無塩バター 150g(常温に戻す)
グラニュー糖 90g
・塩 ひとつまみ
90g(約1.5個分・常温に戻す)
・薄力粉 100g
・ベーキングパウダー 小さじ2/3
・レモンの皮(すりおろし)1個分
・レモン汁 25ml

【グレイス】
・粉砂糖 60g
・レモン汁 大さじ1

◇ 丸型がない場合はバット(約21×17×4cm)でも作れます。ページ下、Q&Aを参照してください。

レモン ドリズル ケーキ|Lemon drizzle cake|eat at home.jp

型の準備
型の底と側面に合わせてオーブンシートをカットして、型にを敷いておきます。

レモン ドリズル ケーキ|Lemon drizzle cake|eat at home.jp

下準備
レモンの皮をすりおろし、レモン果汁を絞ります。


オーブンを170°Cに予熱しておきます

レモン ドリズル ケーキ|Lemon drizzle cake|eat at home.jp

1. 室温に戻しておいた無塩バターをホイッパーでクリーム状にします。
◇ 室温に戻しておいてもバターが固い時は >>>

レモン ドリズル ケーキ|Lemon drizzle cake|eat at home.jp

2. グラニュー糖を加えます。

レモン ドリズル ケーキ|Lemon drizzle cake|eat at home.jp

3. ホイッパーですり混ぜます。

レモン ドリズル ケーキ|Lemon drizzle cake|eat at home.jp
レモン ドリズル ケーキ|Lemon drizzle cake|eat at home.jp

4. 常温に戻しておいた卵を5回くらいに分けて加え、そのつど混ぜ合わせます。

POINT.
バターベースのケーキを美味しく作るポイントは卵の加え方。常温に戻した卵を少し加え、ホイッパーですり混ぜます。水気が見えなくなり生地がつながったらすぐに次を加えます。混ぜすぎたり、卵が冷たいと分離しやすいので、卵の温度と混ぜ方は慎重に。
◇ 卵の温度について詳しくはこちら >>>

レモン ドリズル ケーキ|Lemon drizzle cake|eat at home.jp

5. 薄力粉とベーキングパウダーを合わせてふるい入れます。

レモン ドリズル ケーキ|Lemon drizzle cake|eat at home.jp

6. レモンの皮を加えます。

レモン ドリズル ケーキ|Lemon drizzle cake|eat at home.jp

7. 粉気がなくなるまでゴムベラで混ぜ合わせます。
◇ 粉が混ざりきっていないと膨らみが悪くなります。ツヤが戻るまでしっかりと混ぜます。

レモン ドリズル ケーキ|Lemon drizzle cake|eat at home.jp

8. レモン汁を加えます。

レモン ドリズル ケーキ|Lemon drizzle cake|eat at home.jp

9. レモン汁が見えなくなるまでゴムベラで混ぜ合わせます。

レモン ドリズル ケーキ|Lemon drizzle cake|eat at home.jp

10. オーブンシートを敷いた型に流し入れます。

レモン ドリズル ケーキ|Lemon drizzle cake|eat at home.jp

11. 生地を平らにならします。
170°Cに予熱したオーブン(2段の場合は下段)で35〜40分焼きます。

レモン ドリズル ケーキ|Lemon drizzle cake|eat at home.jp

【グレイス】
焼き上がる5分ほど前になったらグレイスを作ります。
◇ グレイスは長く置いておくと固まってしまうので、焼き上がる直前に作ります。

レモン ドリズル ケーキ|Lemon drizzle cake|eat at home.jp

12. 粉砂糖にレモン汁を入れます。

レモン ドリズル ケーキ|Lemon drizzle cake|eat at home.jp

13. ゴムベラで粉砂糖がすべて溶けるまでよく混ぜます。

レモン ドリズル ケーキ|Lemon drizzle cake|eat at home.jp

14. 焼き上がったらすぐに型のまま網の上に移し、竹串でたくさん穴を開けます。

レモン ドリズル ケーキ|Lemon drizzle cake|eat at home.jp

15. 生地が熱いうちにグレイスを流します。

レモン ドリズル ケーキ|Lemon drizzle cake|eat at home.jp

16. ハケでまんべんなく生地の表面にグレイスを塗ります。

レモン ドリズル ケーキ|Lemon drizzle cake|eat at home.jp

17. 型のまま冷まします。

レモン ドリズル ケーキ|Lemon drizzle cake|eat at home.jp

18. ケーキが冷めたら型をはずします。
◇ グレイスが乾いてない状態で型を外すと、グレイスにヒビが入ってしまいます。

レモン ドリズル ケーキ|Lemon drizzle cake|eat at home.jp

<保存について>
密閉容器や保存袋に入れて、常温で約1週間ほどほど美味しくいただけます。


Q & A


Q. 卵を入れた時に分離してしまった際の対処法は?

A. バター(油分)に卵(水分)を混ぜていくので、卵を一度にたくさん加えたり、卵の温度が冷たいと分離してしまうことがあります。分離すると混ぜれば混ぜるほど、バターの脂肪分は固まり、水分が出てきます。そんな時は、卵を入れる途中で、薄力粉を大さじ1〜2加えてゴムベラで混ぜてください。粉が水分を吸って、生地が再びつながります。

Q.  ハンドミキサーを使って作ってもよいですか?

A. レモンドリズルケーキはホイッパーで作ることをおすすめします。はじめにバターをクリーム状にしてから材料を加えていくタイプのお菓子は、バターの風味が美味しいお菓子。レモンドリズルケーキはたっぷりのバターを使って作るお菓子ですから、ハンドミキサーで混ぜすぎるとバターの香りが飛んでしまいます。
また、卵を加えていく際に、混ぜすぎてしまうと分離しやすくなります。ホイッパーで丁寧に混ぜることで、しっとりなめらかで、バターの風味豊かなパウンドケーキに仕上がります。

Q. 丸型を持っていません。

A. バット(約21×17×4cm)でも同じように作れます。バットにオーブンシートを敷いて、生地を流して焼きます。オーブンの温度は同じ170℃、焼き時間を20〜30分と短くしてください。

FURTHERS